PINGのクラブを調整しようとトルクレンチを回しているのに、いつまで経っても「カチッ」と音がしないと、「これ以上回したらネジが折れちゃうんじゃないか…」と不安になりますよね。
せっかく買った大事なドライバーやウッドですから、バキッと壊してしまうのが怖くて途中で手を止めてしまうお気持ち、私にもよく分かります。
実は、ゴルフ用トルクレンチがカチッとならない理由や、そもそもあの音がどこから鳴っているのかという仕組みについては、ベテランゴルファーでも意外とあやふやなまま使っている方が多いんです。
「キャロウェイの調整音と何が違うの?」「他メーカーのレンチでも代用できる?」「そもそもどこで買えるの?」など、調べ始めると気になる疑問がたくさん出てきますよね。
そこで今回は、PINGのトルクレンチで音がしない根本的な理由から、壊さずにしっかりカチッと鳴らす回し方のコツ、レンチが故障しているかどうかの見極め方まで、わかりやすく解説していきます。
万が一シャフトが抜けなくなってしまったときの安全な対処法や、他メーカー製レンチとの互換性トラブルについても触れていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事を読んでいただくと、次のポイントがすっきり解決しますよ。
- PINGのトルクレンチで音が鳴らない最大の原因と壊さない回し方
- 「カチッ」という音がクラブ側ではなくレンチ側から鳴る仕組み
- スリーブ調整時にシャフトが固着して抜けない場合の安全な外し方
- 他メーカー製レンチとの互換性や推奨トルク値(Nm)の違い
- レンチが故障したときの買い替え先と長持ちさせるお手入れ方法
ping トルク レンチ 音がしない?考えられる原因と対処法
- トルクレンチがカチッとならない時の確認点
- ドライバーのカチカチ音はレンチ側の仕組み
- キャロウェイのカチャカチャ音との違いとは
- G430ハイブリッドのライ角調整方法
- シャフトが固着して抜けない場合の解決策
- レンチを長持ちさせるメンテナンスの基本
トルクレンチがカチッとならない時の確認点
まず結論からお伝えすると、PINGのトルクレンチを使っていて「カチッ」と鳴らない原因の9割以上は、単純に「締め付けの力が足りていないこと」です。
初めてクラブ調整をする方や、普段あまり工具を使い慣れていない方ほど、「これ以上力を入れたらネジ山が潰れるかも」「ヘッドが割れてしまうのでは?」と怖くなって、手応えが固くなった段階で回すのをやめてしまいがちです。
ですが、ゴルフクラブのネジは思っている以上に頑丈に設計されています。規定の強さ(トルク)に達するまでは、かなり手応えが重く感じるのが普通なんですよね。
ゴルフクラブ用のトルクレンチは、メーカーが指定した適正なトルク(締め付け力)に到達した瞬間、内部のスプリングとクラッチが作動して「カチッ!」と空転する構造になっています。
つまり、その「カチッ」という手応えと音こそが「これ以上は締め付けない安全装置が働いた合図」なんです。音が鳴るまでは絶対に過剰な締め付けにはなりませんので、躊躇せずに力を込めて回し切ってみてくださいね。

ただし、やみくもに力任せに回すのは危険です。次のポイントをしっかり押さえておきましょう。
- レンチをネジ穴の奥まで垂直に差し込む
レンチの先端(星型のトルクス形状)が斜めに入っていたり、差し込みが浅かったりすると、力を入れた瞬間に「ズルッ」と滑ってネジ穴をなめてしまいます。ヘッドを膝や机の上にしっかり固定し、レンチを上からグッと押し付けながら、時計回りにゆっくり回すのがコツですよ。 - ネジ山やスリーブ内のゴミ・砂をチェックする
コースや練習場のバンカーなどで舞った砂や細かい芝カスがネジ山に噛んでいると、規定トルクに達する前にネジの回転がロックされてしまい、固くて回らない状態になることがあります。違和感を感じたら一度反時計回りに回してネジを抜き、ネジ部とソケット内をエアダスターや乾いた布で綺麗に掃除してみてください。 - レンチ内部の経年劣化・故障の可能性
何年も使い込んでいる古いレンチの場合、内部のバネがヘタったりサビたりして、適正なトルク値で空転しなくなっているケースも稀にあります。「以前よりも明らかに重いのに鳴らない」「逆に指の力だけで簡単にカチカチ鳴ってしまう」というときは、内部機構の寿命を疑ってみる必要がありますね。
まずは「レンチを奥までしっかり押し込み、軸をブラさずに一定のスピードで締め切る」という基本動作を試してみましょう。ほとんどの場合は、思い切ってグッと回すだけで快音とともにカチッと決まりますよ。
ドライバーのカチカチ音はレンチ側の仕組み
シャフトの長さを変えたりロフト角をいじったりするときに鳴る「カチッ」という音について、「クラブのヘッドやネジ側が鳴っている」と勘違いしている方が結構いらっしゃいますが、実はこれ、100%「レンチ側」から鳴っている音なんです。
トルクレンチの役割は、ボルトの締めすぎ(オーバートルク)を防ぎ、誰が締めても毎回まったく同じ適正トルクで均一に固定することです。
レンチのグリップ内部には、精密に計算されたスプリングと山型のツメ(クラッチ板)が内蔵されています。設定されたトルク以上の負荷がかかると、このツメが山を乗り越えてカクンと滑る(空転する)ように作られていて、その衝撃音が「カチッ」というクリック音として手に伝わるわけですね。

音が鳴らない粗悪品や古いノーマルレンチに要注意
ここで知っておいていただきたいのが、「見た目はトルクレンチに似ていても、トルク管理機能がついていない単なるL字レンチやT型レンチが存在する」という事実です。
特に、ネットオークションやフリマアプリなどで格安出品されているノーブランドの互換品や、かなり昔のクラブに付属していたレンチの中には、内部にクラッチ機構がなく、いくら回してもカチッと音が鳴らない製品が出回っています。
こうした単なるレンチで「音が鳴るまで締めよう」と力を込め続けると、スリーブのネジ山を完全に削り落としてしまったり、最悪の場合はカーボンシャフトの先端を押し潰して割ってしまう大惨事になりかねません。
クラブのスリーブやネジは非常に繊細なパーツです。安心して長く愛用するためにも、必ずクラッチ機能がしっかり作動する純正品、もしくは信頼できるメーカーのトルクレンチを使うようにしてくださいね。
キャロウェイのカチャカチャ音との違いとは

ゴルフ仲間との会話でよく耳にする「カチャカチャ」という言葉。
「キャロウェイのカチャカチャは音が違うの?」といった疑問を持つ方もいますが、この「カチャカチャ」とレンチが鳴らす「カチッ」は、指している対象がまったく違います。
レンチから出る「カチッ」は、ここまでお話ししてきた通り、締め付けが完了したことを知らせるトルクレンチの「工具の作動音」です。
これはPINGでも、テーラーメイドでも、キャロウェイやタイトリストでも、どのトルクレンチを使ってもほぼ共通して「カチッ」または「コキン」という感触が手に伝わります。
一方で、ゴルファーの間で広く定着している「カチャカチャ」という言葉は、クラブのネック部分にある可変式スリーブを使って、ロフト角やライ角、フェースアングルを調整できる「弾道調整機能そのもの」を指す愛称(スラング)なんですよね。
ネジを緩めてシャフトを抜き差ししたり、リング状のパーツをカチャカチャと動かして設定を変える様子から、親しみを込めてそう呼ばれるようになりました。
- カチッ(単音・工具の音): トルクレンチが規定トルクに達して空転したときに発する締め付け完了のサイン。
- カチャカチャ(俗称・機能名): ネック部分の可変スリーブで弾道や角度をいじれるギミック全般のこと。
キャロウェイの場合は、シャフトを回さずに2枚の調整リングを動かしてセッティングする「オプティフィットスリーブ」を採用しているため、パーツをいじっているときの動作がまさにカチャカチャ感満載ですが、最終的にネジを締めるときに鳴るべき音はPINGと同じく「カチッ」という1回のクリック音です。
「カチャカチャと連続で鳴るまで締めなきゃいけないのかな?」と勘違いして回しすぎないよう、ここはすっきり区別しておきましょう。
G430ハイブリッドのライ角調整方法
大人気モデルであるPINGの「G430ハイブリッド(ユーティリティ)」も、ドライバーやフェアウェイウッドと同じくスリーブ調整機能が備わっています。
自分の持ち球に合わせてロフト角やライ角を微調整するだけで、つかまり具合や球の高さが劇的に変わりますよ。ここでは、具体的な調整手順をステップ順におさらいしておきましょう。
用意するもの
- PING純正のトルクレンチ(G410/G425/G430シリーズ共通)
具体的な調整ステップ
- ソール面のネジを緩める:
ヘッドのソール側にあるネジ穴にレンチをまっすぐ挿入し、反時計回りに回します。何周か回すとネジが緩み、ヘッドがグラグラと動いてシャフトから引き抜ける状態になります。(ネジはヘッドから脱落しない構造になっているので、完全に外れなくても大丈夫です) - 現在のスリーブポジションを確かめる:
シャフトを少し引き抜き、スリーブ先端に刻印されているマークを確認します。G430シリーズは全部で8つのポジションが用意されています。 - 合わせたいポジションをセットする:
変更したいポジションの刻印を、ヘッド側のホーゼルにある小さな目印(ドットマークの基準線)に真っ直ぐ合わせます。 - 奥まで差し込み、ネジを締め直す:
スリーブがヘッドの奥までしっかり刺さっていることを指先で確認しながら、トルクレンチを時計回りに回していきます。手応えが固くなってもそのまま力を込め、「カチッ」と大きな音が1回鳴るまで締め付ければ完了です。
G430ハイブリッドの調整ポジション一覧
G430のスリーブで選べる8つのセッティング内容は以下の通りです。
| スリーブ刻印 | ロフト角の変化 | ライ角の変化 | 弾道への影響・向いているタイプ |
|---|---|---|---|
| ●(スタンダード) | 基準ロフト | 標準ライ角 | 標準的な弾道。基準となる基本ポジション |
| +1.5 | +1.5度(寝る) | 標準ライ角 | 球を高く上げたい、キャリーを伸ばしたい時 |
| -1.5 | -1.5度(立つ) | 標準ライ角 | 強い中弾道で風に負けない球を打ちたい時 |
| +1.0 | +1.0度(寝る) | 標準ライ角 | 少し高さを足したい、つかまりを良くしたい時 |
| -1.0 | -1.0度(立つ) | 標準ライ角 | 少し弾道を抑えてランを増やしたい時 |
| F(フラット) | 基準ロフト | 約3度フラット | フックや引っ掛けを防ぎたい、逃がしたい時 |
| F +1.0 | +1.0度(寝る) | 約3度フラット | 高さを出しつつ、左へのミスを抑えたい時 |
| F -1.0 | -1.0度(立つ) | 約3度フラット | 引っ掛けを警戒しつつ、低めの強い球を打ちたい時 |
ハイブリッドで左への引っ掛け(チーピン)に悩んでいるなら、まずは「F(フラット)」ポジションを試してみるのがおすすめですよ。逆に右へのスライスやつかまり不足が気になるなら、ロフトを「+1.0」や「+1.5」に増やすとフェースがやや閉じて球がつかまりやすくなります。
調整した後は練習場で実際に打ってみて、球筋の上がりやすさや曲がり幅をじっくり確かめてみてくださいね。
シャフトが固着して抜けない場合の解決策
スリーブ調整をしようとネジをしっかり緩めたのに、ヘッドとシャフトがまるで接着されたかのようにビクともしない…そんな固着トラブルもよくあります。
ここでイライラして力任せにシャフトをねじったり引っ張ったりするのは絶対にNGです。内部のスリーブ形状が変形したり、カーボン繊維が剥離してシャフトが折れてしまう原因になります。落ち着いて次の手順で対処していきましょう。
固着の主な原因は、スリーブの隙間に溜まったホコリや泥汚れ、内部のゴムパッキン(Oリング)が熱や圧力で密着してしまっていることです。安全に外すための4つのステップをご紹介しますね。
1. ネジが完全に緩み切っているか確認する
初歩的な見落としとして、「ネジが途中までしか緩んでいなかった」というケースが意外と多いです。
トルクレンチを使って、反時計回りにカクッと抵抗が軽くなるまで十分に回し切っているか、もう一度確かめてみてください。
2. ヘッドとシャフトを小刻みに優しく揺らす
ヘッドのソール側とシャフトの手元側を両手でしっかり持ち、前後に細かく「カタカタ」と揺らすように力をかけてみてください。
急激に引っ張るのではなく、固まったパッキンや汚れの密着を少しずつ剥がしていくイメージです。これだけで「スッ」と抜けることもよくあります。
3. ドライヤーの温風で接合部を温める
揺らしても動かないときは、ゴムパッキンが硬化して固着している可能性大です。
家庭用のヘアドライヤーを用意し、ヘッドとシャフトの継ぎ目(ホーゼル周辺)に向けて、15〜20cmほど離した位置から1〜2分ほど温風をまんべんなく当ててみてください。
ゴムが温まることで弾力を取り戻し、密着が解けやすくなります。ただし、ヒートガンなどの超高温工具を使ったり、至近距離で熱風を当て続けたりすると、ヘッドの塗装剥がれや接着剤の劣化を招くので、必ずドライヤーで優しく温める程度に留めてくださいね。
4. 厚手タオル+ゴムハンマーで軽く振動を与える
温めても抜けない場合の最後のセルフ対処法です。
ヘッドのホーゼル部分に厚手のフェイスタオルを巻き付け、傷がつかないよう保護した状態で、プラスチックハンマーやゴムハンマーを使い、コンコンとごく軽い力で小刻みに叩いてみてください。
微小な振動を与えることで、噛み合っていた砂粒や固着がパッと外れます。金属製の金づちはヘッドが凹むので絶対に使わないでくださいね。
ここまでの方法を試してもビクともしない場合は、個人で無理をせず、ゴルフショップや工房のクラフトマンに持ち込むのが一番安全です。プロなら専用のシャフト抜き機や溶剤を使って、クラブを傷めずにサッと外してくれますよ。
レンチを長持ちさせるメンテナンスの基本
トルクレンチは単なるネジ回しではなく、内部に精密なスプリングとギアを抱えた「計測工具」の一種です。
キャディバッグのポケットに乱雑に放り込んだまま放置していると、内部がサビてトルク精度が狂ったり、先端が欠けたりしてしまいます。お気に入りのクラブを守るためにも、日頃のちょっとしたメンテナンスを心がけてみてくださいね。
1. 使用後は先端の汚れや砂をクロスで拭き取る
使った後は、レンチの先端(トルクスビット部分)に土や砂粒が付着していないか確認し、乾いたクロスでサッと拭き取っておきましょう。
星型の溝にゴミが詰まったままネジ穴に差し込むと、しっかり奥まで噛み合わなくなり、トルクをかけた瞬間にネジの頭をなめてしまう最大の原因になります。
2. 雨の日や湿気のある場所での放置を避ける
雨の日のラウンドでキャディバッグが濡れてしまったら、レンチもポケットから取り出してしっかり乾燥させてあげてください。
また、真夏の高温多湿な車のトランクに数ヶ月入れっぱなしにしておくのもNGです。内部スプリングの焼き付きやサビを招き、「カチッ」と鳴るべきトルク値がズレてしまう原因になります。
3. 潤滑油(5-56など)の吹きかけすぎに注意
「レンチの動きがなんだか渋いな」と感じたとき、市販の防錆潤滑スプレー(KURE 5-56など)を本体の隙間からジャブジャブ吹きかけるのは避けてください。
内部に入り込んだオイルがクラッチの摩擦抵抗を変えてしまい、規定トルクよりもはるかに緩い力で空転するようになってしまう恐れがあります。もし注油したい場合は、先端の金属ビット表面に薄く塗り伸ばし、余分な油を拭き取る程度にしておきましょう。
もし先端の星型エッジが丸くすり減っていたり、どれだけ締め込んでもカチッと鳴らずに異音しかしなくなったら、それは完全にレンチの寿命です。
数百円を惜しんで劣化したレンチを使い続けると、数万円もするクラブヘッド側のネジ山を壊してしまうので、違和感を感じたら早めに新しい純正品に買い替えるのが賢明かなと思います。
ping トルク レンチ 音がしない時の選び方と互換性の知識
- pingのトルクレンチに互換性はあるのか
- テーラーメイドのトルクレンチの種類と特徴
- ゴルフのトルクレンチはどこで売ってる?
- ゴルフのトルクレンチのトルク値の確認
- ping トルク レンチ 音がしない問題の最終確認
pingのトルクレンチに互換性はあるのか
「手元にテーラーメイドやキャロウェイのレンチがあるんだけど、PINGのドライバーに使っちゃダメなの?」という疑問、本当によく聞かれます。
結論からハッキリ言ってしまうと、PINGのクラブには他社製レンチの流用はNGであり、必ずPING純正のトルクレンチを使ってください。
先端のビットサイズ自体は、ゴルフ界で広く使われている「T25」というトルクス規格(六角星型)が多いため、物理的には他社製レンチでもネジ穴にすっぽり刺さってしまうんですよね。
そのため「刺さるんだから回して大丈夫でしょ!」と思われがちですが、実は中身の安全基準がまったく異なるんです。他社製レンチを使うと、具体的に以下のような深刻なリスクが発生します。
他社製レンチを流用する3大リスク
1. 設定トルク値がズレてクラブを破損させる
各メーカーは自社クラブのスリーブ構造やネジの強度に合わせて、レンチがカチッと空転するトルク値を個別に設定しています。例えばテーラーメイドのレンチは約5.5Nmと強めの設定になっているため、約4.0Nmが基準のPINGクラブに使うと、締め付けが強すぎてスリーブにヒビが入ったりネジが破断する危険性があります。
2. 先端ビットの微細な寸法精度の違いでネジ山をなめる
同じ「T25」規格と表記されていても、メーカーごとの金型精度やコーティングの厚みによって、わずかなガタつきが生じます。遊び(隙間)がある状態で強いトルクをかけると、ネジ穴の角があっさり削れてしまい、回すことも緩めることもできない最悪の状態に陥ります。
3. メーカーの無償修理・製品保証の対象外になる
PINGをはじめとする主要クラブメーカーでは、「指定の純正トルクレンチ以外を使用したことによる破損」を保証対象外と明記しています。数千円のレンチ代をケチった結果、高額なヘッド交換費用を自己負担することになっては本末転倒ですよね。
トラブルを未然に防ぎ、クラブ本来の性能を100%引き出すためにも、PINGのクラブ調整には迷わずPING純正レンチを選びましょう。
テーラーメイドのトルクレンチの種類と特徴
ゴルフ界の可変式スリーブの歴史を語るうえで外せないのがテーラーメイドです。
テーラーメイドのレンチは過去から現在に至るまで様々なモデルが存在し、ゴルファーの間で広く流通していますが、PINGユーザーが知っておくべき特徴もいくつかあります。
テーラーメイド製レンチの押さえておきたい特徴
- 設定トルク値が約5.5Nmとかなり高め:
テーラーメイドのレンチは、ヘッドが絶対に緩まないよう他社よりも高めのトルク設定(約5.5Nm前後、モデルによっては40インチポンド以上)になっています。しっかり留まる反面、トルク値が低いPING(約4.0Nm)に流用すると締めすぎの原因になります。 - 世代間での互換性が比較的広い:
かつてのMWT(可変ウェイト)時代やFCTスリーブの初期から現行のQi10やステルスシリーズに至るまで、基本的に同じT25規格を採用し続けているため、古いレンチでも現行クラブが回せてしまうケースが多いです。 - カチッと鳴らない旧型レンチが中古市場に混在:
昔のモデルに付属していた初期型レンチや小型レンチの中には、トルククラッチが内蔵されておらず、手動で手応えを感じて止めるタイプが存在します。中古クラブを買ったときにこれが付いてきた場合は、締め込み加減に細心の注意が必要です。
同じ形状だからといってテーラーメイドのレンチでPINGを締め込むと、「オーバートルクでPINGのスリーブが歪んで音が鳴らない」「ネジ穴が負けて削れてしまう」といったトラブルに直結します。
各メーカーがクラブごとに最適なトルクを設定しているのには、素材やスリーブ肉厚を守るためのしっかりとした理由があるんですね。
ゴルフのトルクレンチはどこで売ってる?
「中古でPINGのクラブを買ったらレンチが付いていなかった」「練習場やコースに忘れて失くしてしまった」という場合、どこで購入するのが安心なのでしょうか。
主な購入ルートと、それぞれのメリット・注意点を整理してみました。
主な購入ルートと選び方の注意点
1. ゴルフ大型専門店(ゴルフ5、ヴィクトリアゴルフ、有賀園など)
店員さんに自分のクラブの型番(G430、G425など)を伝えれば、確実に適合する純正レンチを出してもらえます。確実性重視なら店舗に足を運ぶのが一番ですね。
2. 大手オンラインモール(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング)
今すぐ手元に欲しいときに便利ですが、検索結果に数百円の「激安互換品」がたくさん紛れ込んできます。粗悪品を掴まないよう、販売元が信頼できるショップか、レビューに「カチッと鳴らない」「ネジ穴に合わない」といった悪評がないかをしっかり確認してください。
3. ゴルフメーカー公式サイト・正規取扱店
定価販売にはなりますが、偽物や不良品を掴むリスクがゼロなのが最大のメリットです。
4. ホームセンターの工具売り場
カインズやコーナンなどの工具コーナーでも「T25トルクスレンチ」自体は手に入りますが、これらは基本的に自動車や一般機械用の工具です。
トルク管理ができないただのL字レンチだったり、締め付けトルク値がゴルフ用とかけ離れているものがほとんどなので、代用するのは避けた方が無難ですよ。

ちなみに、車のホイールナット交換などで使われる機械整備用トルクレンチの締め付け値(100N・m前後)と、ゴルフクラブのトルク値(4N・m前後)は桁がまったく違います。
もしDIYや車のメンテナンスで本格的なトルクレンチの仕組みや設定方法にも興味がある方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
ゴルフのトルクレンチのトルク値の確認
ゴルフトルクレンチを選ぶ際、最もシビアにチェックしなければならないのが「トルク値(締め付けの強さ)」です。
トルクは「N・m(ニュートンメートル)」という単位で示されますが、実はゴルフメーカー各社でバラバラに設定されているんですよね。

主要ゴルフメーカーの推奨トルク値一覧
一般的に知られている主要メーカーの推奨トルク値の目安を比較表にまとめました。(年代やモデルによって微差があるため、目安としてご覧ください)
| メーカー | 推奨トルク値の目安 | 特徴と注意点 |
|---|---|---|
| PING(ピン) | 約4.0 N・m | 他社と比べるとやや軽めの精密設計。必ずPING専用純正レンチを使用すること |
| TaylorMade(テーラーメイド) | 約5.5 N・m | 高めのトルク設定でガッチリ固定。PINGのクラブに使うと締めすぎ破損の危険大 |
| Callaway(キャロウェイ) | 約4.5 N・m | 中間的な標準トルク設定。オプティフィットスリーブ専用設計 |
| Titleist(タイトリスト) | 約4.8 N・m | SureFitスリーブに最適化された高精度セッティング |
| Cobra(コブラ) | 約4.0 N・m | PINGに近い数値だが、ネジ山の規格精度が異なるため共用は非推奨 |
表を見ていただくと分かる通り、PINGの「約4.0N・m」とテーラーメイドの「約5.5N・m」では、実に1.5N・m近くもの差があります。
たった1.5の差と思われるかもしれませんが、細いネジ1本で固定されているゴルフクラブのネック部分にとっては、致命傷になりかねない大きな負荷の差なんですよね。
- トルクが弱すぎるとどうなる?
インパクト時の強烈な衝撃で徐々にネジが緩み、プレー中に突然ヘッドがすっぽ抜けて飛んでいく危険な事故につながります。 - トルクが強すぎるとどうなる?
スリーブが過度に押し潰されてネジ山が破壊されたり、ホーゼル内部のカーボンに亀裂が入って高額なクラブが再起不能になります。
「カチッ」と鳴るトルク値がメーカーごとに異なるからこそ、PINGのクラブにはPINGが責任を持って作っている純正レンチを選ぶことが、クラブの安全と寿命を守る一番の近道ですよ。
ping トルク レンチ 音がしない問題の最終確認
PINGのトルクレンチで音が鳴らないとき、そのほとんどは「クラブを壊すのが怖くて、カチッと鳴る手前で回すのを止めてしまっていること」が原因です。
ゴルフクラブ用のトルクレンチは、規定のトルクに達した瞬間に内部のクラッチが外れて「カチッ」と空転する安全装置付きの工具です。つまり、音が鳴るまでは絶対に締めすぎになりません。レンチをネジ穴の奥まで垂直にしっかり押し込み、軸をブラさずに一定の力でグッと回し切ってみてくださいね。
また、シャフトが固着して抜けないときは力任せに引っ張らず、小刻みに揺らしたりドライヤーで軽く温めたりして、内部のパッキンを傷めないよう丁寧に対処するのがコツです。
そして何より大切なのは、他メーカーのレンチを安易に流用しないこと。テーラーメイドをはじめとする他社製レンチはPINGよりも締め付けトルクが高く設定されているため、ネジの破損やメーカー保証対象外といった手痛いトラブルにつながってしまいます。
もし今お使いのレンチの先端が摩耗していたり、どれだけ力を入れても空転しなくなってしまっているなら、無理に使い続けず、新しいPING純正トルクレンチを用意してあげてください。
正しい工具と手順でセッティングを行って、あなたにぴったりの弾道で思いきりナイスショットを打ってくださいね!
