IKEAの家具を組み立てる際、そもそもIKEAの組み立てにドライバーは必要になるのか、また製品にIKEAのドライバーがついてるのか気になりますよね。さらに、電動工具の購入を検討し始めると、IKEAの電動ドライバーの評判は一体どうなのか、弱い、動かないといった声は本当なのか、といった様々な疑問が湧いてくるでしょう。

この記事では、そうした疑問に全てお答えするため、基本的なIKEAのインパクトドライバーの使い方から、現行モデルであるIKEA トリクシグの使い方、そしてIKEAのスクリュードライバーの使い方の詳細まで、幅広く解説します。
具体的には、IKEAの電動ドライバーの数字の意味や、穴あけ作業のコツ、万が一ビットがはまらない場合の対処法も網羅しています。
また、安全に作業を進めるためにインパクトドライバーでやってはいけないことや、初心者がインパクトドライバーを使うときのコツにも触れていきますので、この記事を読めば、IKEAの電動工具に関するあなたの悩みはすべて解決するはずです。
- IKEAの電動ドライバーの基本的な選び方と使い方
- 各モデル(トリクシグ・フィクサ)の特徴と違い
- 穴あけやネジ締めなど具体的な作業手順
- 安全に使うための注意点とトラブルシューティング
本記事の内容
ikeaインパクトドライバーの基本的な使い方
- ikeaの組み立てにドライバーは必要?
- 家具にIKEAのドライバーはついてるの?
- IKEAトリクシグとスクリュードライバーの使い方
- IKEA電動ドライバーの数字の意味とは?
- 弱い?動かない?ikea電動ドライバーの評判
ikeaの組み立てにドライバーは必要?
結論から言うと、IKEAの家具を組み立てる際にはドライバーが必須です。
IKEAの製品は、購入者が自分で組み立てる「セルフビルド方式」を基本としており、多くのパーツをネジで固定する必要があります。もちろん、手動のドライバーでも組み立ては可能ですが、特にネジの数が多いチェストや本棚、ワードローブといった大型家具の場合、手作業では相当な時間と労力がかかってしまいます。

そこで活躍するのが電動ドライバーです。
電動ドライバーを使用すれば、手で回す作業が自動化されるため、作業時間を大幅に短縮し、身体的な負担も大きく軽減できます。特に複数の家具を一度に組み立てる場合や、DIYに慣れていない方にとっては、非常に心強いアイテムとなるでしょう。
手動ドライバーでの作業は指や手首を痛める原因にもなり得ますので、快適で安全な家具組み立てのためにも、電動ドライバーの用意を強くおすすめします。
家具にIKEAのドライバーはついてるの?
多くの方が疑問に思う点ですが、基本的にIKEAの家具製品にドライバーは付属していません。
製品パッケージに含まれているのは、その家具専用の六角レンチやダボなど、特殊な工具のみです。一般的なプラスドライバーやマイナスドライバー、ハンマーといった基本的な工具は、自分で用意する必要があります。

工具は別売りです
IKEAでは、「TRIXIG(トリクシグ)」シリーズなどの電動ドライバーや手動の工具セットが別途販売されています。家具を購入する際に、一緒に工具もチェックしておくことを忘れないようにしましょう。すでに自宅に工具がある場合は、もちろんそれを使用できます。
このように言うと、少し不親切に感じるかもしれませんが、これは既に工具を持っている人が無駄な出費をしないように、またコストを抑えて製品価格を低く設定するためのIKEAの方針でもあります。家具の購入計画を立てる際には、併せて工具の準備も進めておきましょう。
IKEAトリクシグとスクリュードライバーの使い方
現在IKEAで販売されている主要な電動工具が「TRIXIG(トリクシグ)」シリーズです。ここでは、その基本的な使い方を解説します。基本的な構造は他のスクリュードライバーとも共通する部分が多いので、ぜひ参考にしてください。

1. ビットの取り付け・交換
まず、ネジを回すための先端パーツ「ビット」を取り付けます。
ドライバーの先端にあるリング状の部品(スリーブ)を「RELEASE」と書かれた方向に回すと、内部の爪(チャック)が緩みます。逆に「GRIP」方向に回すと締まります。チャックを少し緩めた状態でビットを差し込み、その後スリーブを「GRIP」方向にしっかりと回して固定してください。
購入直後のポイント
新品の状態ではチャックが奥に引っ込んでいることがあります。その場合は、リングが一緒に回らないように手で固定しながらスリーブを「GRIP」方向に回し続けると、チャックが出てきます。
2. 回転方向の切り替え
持ち手の上部あたりに、矢印が描かれたボタン(正逆切替スイッチ)があります。
- ネジを締める時:
進行方向(ドライバーの先端向き)を指す矢印のボタンを押します。 - ネジを緩める時:
逆方向を指す矢印のボタンを押します。
作業前には必ず、回転方向が正しいか確認する癖をつけましょう。中央の位置に合わせるとロックがかかり、安全に保管できます。
3. スイッチ操作と力の加え方
人差し指で引く部分がトリガー(スイッチ)です。これを引くとビットが回転します。このとき、ただ回すだけでなく、本体をネジに対して垂直に押し込むように力を加えるのがコツです。「押す力7、回す力3」の意識を持つと、ネジ頭を潰してしまう「なめる」という失敗を防げます。
4. トルク(回転力)の調整
TRIXIGのドリル機能付きモデルには、トルク調節ダイヤルがついています。これはネジを締める強さを調整する機能です。
数字が小さいほど弱く、大きいほど強く締まります。柔らかい木材に強く締めすぎるとネジがめり込んでしまうため、最初は小さい数字から試して、徐々に適切な強さに調整していくのがおすすめです。
モデル | 電圧 | 主な用途 | トルク調整 |
---|---|---|---|
TRIXIG スクリュードライバー | 3.6V | ネジ締め | なし |
TRIXIG スクリュードライバー/ドリル | 12V | ネジ締め、穴あけ | あり |


IKEA電動ドライバーの数字の意味とは?
電動ドライバーのスペック表には「V(ボルト)」や「Nm(ニュートンメートル)」といった単位が出てきます。これらの数字の意味を理解すると、自分に合ったモデルを選びやすくなります。

V(ボルト):電圧=パワー
V(ボルト)は電圧を示し、電動ドライバーの基本的なパワーを表します。この数字が大きいほど、モーターの力が強く、より硬い材料にも対応できるパワフルなモデルということになります。例えば、TRIXIGシリーズでは3.6Vと12Vのモデルがあり、12Vの方がより強力です。
Nm(ニュートンメートル):トルク=回転力
Nm(ニュートンメートル)はトルク、つまり回転する力の強さを示します。最大トルクの数値が大きいほど、硬い材料にネジを締め込んだり、太いネジを扱ったりする能力が高くなります。また、前述のトルク調節ダイヤルは、この回転力を意図的に制御するための機能です。
回転数(rpm):回転の速さ
1分間に何回転するかを示す数値です。回転数が高いとスピーディーに作業できますが、高すぎると初心者には扱いが難しい場合もあります。IKEAのモデルは、DIY初心者でも扱いやすい回転数に設定されていることが多いです。
つまり、V(パワー)で硬い材料に対応し、Nm(回転力)で力強くネジを締め込む、とイメージすると分かりやすいですよ。IKEAの家具組み立てがメインであれば、基本的なモデルのスペックで十分対応可能です。
弱い?動かない?ikea電動ドライバーの評判
IKEAの電動ドライバーは、その価格の手頃さから人気ですが、「パワーが弱い」「すぐに動かなくなった」といった評判を目にすることもあり、購入をためらう方もいるかもしれません。ここでは、実際の評判を客観的に見ていきましょう。
良い評判として多く聞かれるのは、以下の点です。
- コストパフォーマンスが高い:
専門メーカーの製品に比べて非常に安価で、基本的な機能を備えている点が高く評価されています。 - デザイン性:
シンプルでおしゃれなデザインは、他の工具にはない魅力として人気です。 - 初心者には十分な性能:
IKEAの家具組み立てや簡単なDIYであれば、十分なパワーと機能を持っているという声が多数です。
一方で、悪い評判としては、次のような点が挙げられます。
- 本格的なDIYにはパワー不足:
硬い木材への穴あけや、長時間の連続使用といったハードな作業には、パワーや耐久性の面で物足りなさを感じる場合があります。 - ビットの規格:
付属のビットは欧州で主流の「ポジドライブ」規格です。
日本の「フィリップス」規格のネジに使うと、うまく噛み合わずネジ頭を潰してしまう可能性があります。
「弱い」「動かない」といった口コミは、用途と製品のスペックが合っていなかったり、ビットの規格の違いを知らずに使ってしまったりしたケースが考えられます。
結論として
IKEAの電動ドライバーは「本格的なプロ用工具ではなく、家庭でのDIYや家具組み立てに特化したエントリーモデル」と位置づけるのが適切です。用途を正しく理解すれば、非常にコストパフォーマンスに優れた便利なツールと言えるでしょう。
ikeaインパクトドライバーの使い方のコツと注意点
- ikeaの電動ドライバーで穴あけする手順
- ikea電動ドライバーのビットがはまらない対処法
- インパクトドライバーでやってはいけないことは?
- 初心者がインパクトドライバーを使うときのコツは?
- 総まとめ:ikeaインパクトドライバーの使い方
ikeaの電動ドライバーで穴あけする手順
IKEAの電動ドライバー(ドリル機能付きモデル)を使えば、ネジの下穴を開ける作業も簡単に行えます。正しい手順で、きれいに穴あけをしましょう。

1. トルク設定を「ドリルモード」に
まず、トルク調節ダイヤルを回して、ドリルのマークに合わせます。これにより、ネジ締め時とは異なる、穴あけに最適化された最大の回転力で動作するようになります。
2. ドリルビットを装着する
ネジ用のビットではなく、穴あけ専用の「ドリルビット」を装着します。開けたい穴のサイズに合った太さのドリルビットを選び、チャックにしっかりと固定してください。
3. 穴を開ける位置を決める
鉛筆などで、穴を開けたい場所に正確に印(しるし)をつけます。この印の中心にドリルビットの先端を正確に当てることが重要です。
4. 垂直に力を加えて回転させる
ドリルビットの先端を印に当て、本体が材料に対して必ず垂直になるように構えます。最初はトリガーを少しだけ引いてゆっくりと回転させ、ビットが食い込んで安定したら、徐々に回転を速めていきます。このときも、本体を真下に押し込むように力を加え続けることが大切です。
作業時の安全確保
穴を開ける材料の下には、貫通しても問題ないように端材を置くか、空間を確保してください。作業台などを傷つけたり、思わぬ事故につながったりするのを防ぎます。
焦らず、ゆっくりと、垂直に。この3点を意識するだけで、穴あけ作業の成功率は格段にアップします。
ikea電動ドライバーのビットがはまらない対処法
「ビットを差し込もうとしても、なぜか奥まで入らない」「すぐに抜けてしまう」といったトラブルは、いくつかの原因が考えられます。慌てずに以下の点を確認してみてください。

原因1:チャックが完全に締まっていない
最もよくある原因は、ビットを固定するチャックの締め付けが不十分なことです。もう一度、スリーブを「GRIP」方向に固く締まっているか確認しましょう。手で回してみてビットが動くようなら、締め付けが足りません。
原因2:ビットの規格が合っていない(ポジドライブとフィリップス)
これが非常に重要なポイントです。IKEAのネジや付属のビットは、ヨーロッパで主流の「ポジドライブ(PZ)」という規格であることが多いです。一方、日本で一般的に使われているプラスネジは「フィリップス(PH)」という規格です。
ポジドライブとフィリップスの違い
一見すると同じ十字に見えますが、ポジドライブの溝には、十字の間にさらに4つの小さな溝が追加されています。このため、フィリップス用のドライバーでポジドライブのネジを回そうとすると、うまく噛み合わずに滑ってしまい、「ビットがはまらない」と感じたり、ネジ頭を潰してしまったりする原因になります。

規格 | 形状の特徴 | 主な使用地域 | 記号 |
---|---|---|---|
フィリップス | シンプルな十字の溝 | 日本、アメリカなど | PH |
ポジドライブ | 十字の溝の間に、さらに4つの溝がある | ヨーロッパ | PZ |
対処法:
IKEAの家具を組み立てる際は、付属のビットか、別売りのTRIXIGビットセットに含まれる「PZ」と刻印されたポジドライブビットを使用しましょう。逆に、日本で市販されているネジを扱う場合は、「PH」と刻印されたフィリップスビットを別途用意することをおすすめします。ビットセットを購入する際は、両方の規格が入っているか確認すると良いでしょう。
インパクトドライバーでやってはいけないことは?
まず前提として、IKEAで販売されている「TRIXIG」などは、回転力でネジを締める「スクリュードライバー」や「ドリルドライバー」です。回転に加えて打撃(インパクト)を加えて強力に締め付ける「インパクトドライバー」とは、厳密には種類が異なります。
ここでは、電動ドライバー全般を安全に使う上で「やってはいけないこと」を解説します。

1. トルクを無視して締めすぎる
特に柔らかい木材に対して、最大トルクで一気に締め込むのは危険です。ネジが木材にめり込んでしまったり、最悪の場合は部材が割れたりする原因になります。必ず弱いトルクから試しましょう。
2. 斜めに力を加える
ドライバーをネジに対して斜めに当ててしまうと、力がうまく伝わらずにビットが空転し、ネジ頭の溝を潰してしまいます(なめる)。一度なめてしまうと、締め込むことも抜き取ることも非常に困難になります。必ず真上から垂直に力を加えてください。
3. 回転部に手を近づける・軍手をはめる
回転しているチャックやビットに指が触れると、怪我の原因になります。特に、布製の軍手は繊維が回転部に巻き込まれ、指を引っ張られる大事故につながる危険性があるため、電動工具の使用時には着用しないでください。フィット感のある保護手袋を選びましょう。
4. 作業終了後にロックをかけない
作業が終わったら、必ず正逆切替スイッチを中央のロック位置に戻す習慣をつけましょう。誤ってトリガーに触れてしまい、意図せず回転して事故が起きるのを防ぎます。
これらの注意点を守ることが、安全なDIYの第一歩です。
初心者がインパクトドライバーを使うときのコツは?
前述の通り、IKEAの製品はインパクトドライバーではありませんが、電動ドライバーを初めて使う方が上手に扱うための基本的なコツは共通しています。以下のポイントを意識してみてください。

コツ1:押す力7、回す力3
これは最も重要なコツです。トリガーを引いて回転させることばかりに意識が向きがちですが、それ以上に本体をネジにしっかりと押し付ける力が重要です。この押し付ける力がないと、ビットが浮き上がって空転(カムアウト)してしまいます。
コツ2:最初はゆっくり、後からスピードアップ
トリガーはいきなり全開で引かず、じわっと引いてゆっくりと回転を始めましょう。ネジが材料に少し食い込んで安定してから、徐々にスピードを上げていくと失敗が少なくなります。トリガーの引き加減でスピードをコントロールする感覚を掴んでください。
コツ3:両手でしっかりと支える
片手で作業すると、本体がブレやすくなります。利き手でトリガーとグリップを握り、もう一方の手でドライバーの本体後部を支えるようにすると、安定感が増し、垂直に力を加えやすくなります。
コツ4:下穴を開ける
特に硬い木材や、部材の端の方にネジを打つ場合は、事前に細いドリルビットで下穴を開けておくことを強く推奨します。これにより、ネジがスムーズに入っていくだけでなく、部材が割れてしまうのを防ぐことができます。
これらのコツは、どれも難しいものではありません。焦らず一つひとつを丁寧に実践することで、誰でも電動ドライバーを使いこなせるようになります。


総まとめ:ikeaインパクトドライバーの使い方
この記事で解説してきた、IKEAのインパクトドライバー(電動ドライバー)の使い方に関する要点を以下にまとめます。
- IKEAの家具組み立てに電動ドライバーは必須ではないが、あると作業が格段に楽になる
- ドライバーなどの基本工具は家具に付属しておらず、別売りで購入する必要がある
- 現行モデルは「TRIXIG(トリクシグ)」シリーズで、ネジ締め用とドリル機能付きがある
- 電動ドライバーを選ぶ際は、パワーを示す「V(ボルト)」と回転力を示す「Nm(トルク)」を確認する
- IKEAの電動ドライバーは家庭用DIYや家具組み立てには十分な性能だが、本格的な作業には向かない場合がある
- 使い方の大前提は、ビットをチャックにしっかり固定し、回転方向を確認すること
- ネジを締める際は、押す力7割・回す力3割を意識し、本体を垂直に保つ
- トルク調節機能があるモデルでは、弱い力から試して部材の破損を防ぐ
- 穴あけ作業では、トルクをドリルモードに設定し、下穴を開けると仕上がりがきれいになる
- ビットがはまらない原因は、チャックの緩みか、ネジの規格(ポジドライブ/フィリップス)の違いが多い
- IKEAのネジは欧州規格の「ポジドライブ(PZ)」が多いため、対応するビットを使うことが重要
- 安全のため、トルクを無視した締めすぎや、斜めからの力、軍手の使用は避ける
- 作業終了後は、誤作動防止のために必ずスイッチをロックする
- 初心者は、両手で本体を支え、ゆっくりとした回転から始めるのが上達のコツ
- この記事のポイントを押さえれば、誰でも安全かつ効率的にIKEAの電動ドライバーを使いこなせる