BALのトルクレンチNo.2060の購入を検討しているけれど、実際の使い勝手や性能が気になっていませんか。特に、BALトルクレンチ 5pc セット 2060の具体的な付属品や、大橋産業のトルクレンチとして最も重要な精度については、誰もが知りたいポイントだと思います。
また、BALのトルクレンチ(No.2060)の使い方だけでなく、類似モデルであるBALのトルクレンチ(No.2059)の評価、新型のBAL ト ルクレンチ 2069、デザインが異なる大橋産業トルクレンチ 純黒モデルとの比較情報も必要でしょう。
「BALのトルクレンチNo.2060とNo.2059の違いは何ですか?」や「そもそもクロストルクレンチとは何ですか?」といった基本的な疑問から、大橋産業 ト ルクレンチの校正は必要なのかというメンテナンス面まで、多くの疑問が浮かぶはずです。
この記事では、それらの疑問を一つひとつ解消し、あなたが納得して製品を選べるように、網羅的な情報をお届けします。

- BALトルクレンチ2060の正確な性能と第三者機関による評価がわかる
- 類似モデル(2059や純黒)との具体的な違いを理解できる
- 正しい使い方からメンテナンス(校正)の要点まで把握できる
- 購入後に後悔しないためのメリットと注意点が明確になる
本記事の内容
BALのトルクレンチNo.2060の評判と実力を徹底検証
- BALトルクレンチ5pcセット(No.2060)の付属品
- 大橋産業トルクレンチの精度は信頼できる?
- BALのトルクレンチNo.2060レビューまとめ
- BALのトルクレンチNo.2060の評価と比較
- 大橋産業トルクレンチ純黒モデルとの違い
- BALのトルクレンチNo.2069との関連性
BALトルクレンチ5pcセット(No.2060)の付属品
大橋産業のBALトルクレンチ5pcセット(No.2060)は、購入後すぐにタイヤ交換作業が始められるように、必要なアクセサリーが同梱されている点が大きな魅力です。
具体的には、以下の4点が付属しています。
付属品一覧
1. アルミホイール対応薄型ディープソケット(2点)
多くの乗用車で採用されている19mmと21mmの2種類のソケットが付属します。
特に重要なのが、これらが「薄型」である点です。
デザイン性の高いアルミホイールは、ナットホールが狭いことが多く、通常のソケットではホイールに傷をつけてしまう可能性があります。
しかし、この薄型ソケットであれば、大切なホイールを傷つけるリスクを最小限に抑えながら、安全に作業を進めることができます。
材質は、高い強度と耐久性を誇るクロムバナジウム鋼が採用されています。
2. エクステンションバー125mm
ホイールのデザインによっては、ナットが奥まった位置にある場合があります。
そのような場面で活躍するのが、このエクステンションバーです。
トルクレンチ本体とソケットの間に接続することで、長さを延長し、届きにくい場所にあるナットにもスムーズにアクセスできます。
3. ブローケース
トルクレンチは精密な測定工具であり、保管方法がその性能を大きく左右します。
この製品には、本体と付属品一式を衝撃やホコリから守る専用のブローケースが付属しています。
各パーツが決められた位置にしっかり収まるため、持ち運びが便利なだけでなく、紛失の心配もありません。
使用後はトルク設定を最低値に戻して、このケースに保管することが推奨されます。

ポイントまとめ
このセット一つで、一般的な乗用車のタイヤ交換に必要な工具がほぼ揃います。
特にアルミホイールを装着しているユーザーにとって、薄型ソケットが標準で付属している点は非常に大きなメリットと言えるでしょう。

大橋産業トルクレンチの精度は信頼できる?
トルクレンチを選ぶ上で、最も重要な要素が「精度」です。
ホイールナットを締め付けるトルクが不正確だと、走行中にタイヤが脱落するなどの重大な事故につながる危険性があります。
結論から言うと、大橋産業のトルクレンチNo.2060の精度は、非常に信頼性が高いと言えます。
まず、製品仕様として公表されている精度は「±3%」です。
これは、工業製品としてのトルクレンチの国際規格(ISO6789)で定められた基準をクリアするものであり、DIY用途としては十分な精度を保証しています。
さらに注目すべきは、第三者機関による客観的な検証結果です。
製品比較サイト「マイベスト」が実施したトルクレンチ11製品の比較検証において、No.2060は驚くべき結果を出しました。
トルクメーターで実測したところ、設定トルクとの誤差はわずか0.6%という数値を記録し、比較した11製品の中で「正確さNo.1」の評価を獲得しています。
価格が手頃なモデルでありながら、トップクラスの精度が客観的に証明されているのは、非常に心強いポイントですね。
「安かろう悪かろう」という心配は、この製品には当てはまらないようです。
これらの理由から、大橋産業トルクレンチNo.2060は、メーカーの公称値を上回るほどの高い精度を持つ、信頼性の高い製品であると評価できます。
車の安全を支える工具として、安心して使用できるでしょう。
(参照:マイベスト「大橋産業 BAL トルクレンチ5pcセット 2060を検証レビュー!」)
BALのトルクレンチNo.2060レビューまとめ
BALのトルクレンチ(No.2060)は、多くのユーザーや専門家から高い評価を受けている製品です。
その実力は、「低価格ながら、正確さと使いやすさを両立したコストパフォーマンスの高さ」に集約されます。
前述の通り、この製品の最大の特長は驚異的な正確さです。
実測誤差0.6%という結果は、数万円するプロ用モデルに匹敵するレベルであり、5,000円以下で購入できる(2024年8月時点)ことを考えると、非常に優れていると言わざるを得ません。
次に挙げられるのが、作業のしやすさです。
全長が約48cm、支点と力点の距離が38.0cmと十分に長いため、テコの原理で軽い力でも規定トルクまで締め付けることが可能です。
これにより、力の弱い方でも疲れにくく、スムーズに作業を進められます。
また、ヘッド部分がラチェット式になっているため、ナットを締め込む際に一度レンチを外してはめ直すという動作が不要で、連続して作業できる点も効率的です。
注意点:シグナル式の特性
一方で、注意すべき点も存在します。
このトルクレンチは、設定したトルク値に達すると「カチッ」という音と感触で知らせる「シグナル式(プレセット型)」です。
この方式は直感的で分かりやすい反面、勢いよく締め付けていると、シグナルに気づいた瞬間に手を止めるのが難しく、オーバートルクになりがちです。
特に最後の締め込みは、ゆっくりと力を加え、シグナルがあったらすぐに作業を止めることを意識してください。
総評として、No.2060は「コストを抑えつつも、正確で使いやすいトルクレンチが欲しい」というニーズに完璧に応える製品です。
一部のデジタル式が持つようなアラーム機能はありませんが、シグナル式の特性を理解して丁寧に使えば、これ以上ないほどの満足感を得られるでしょう。

大橋産業トルクレンチ純黒モデルとの違い
大橋産業のトルクレンチには、No.2060のシルバーを基調としたデザインとは別に、「純黒」と呼ばれるブラックカラーのモデルも存在します。
この純黒モデル(例:No.2069など)は、その名の通り本体が黒で統一されたスタイリッシュなデザインが最大の特徴です。
性能面での違いは基本的にありません。
トルク設定範囲や精度、ラチェット機構といった基本的なスペックはNo.2060と共通であることがほとんどです。
主な違いは以下の2点に集約されます。
1. カラーリングとデザイン
最も分かりやすい違いです。
純黒モデルは、ツールにデザイン性を求めるユーザーや、他の工具と色を統一したいといったニーズに応える製品です。
光沢を抑えたマットな質感が、所有する満足感を高めてくれます。
2. 付属品の構成
モデルによっては、付属するソケットの種類が異なる場合があります。
例えば、一般的な19mm・21mmに加えて、17mmのソケットが付属するセットも存在します。
欧州車など、一部の車種では17mmのホイールナットが使用されているため、ご自身の愛車に合わせて選ぶ必要があります。
結論として、純黒モデルはNo.2060のカラーバリエーション、および付属品の構成が異なるモデルと捉えるのが良いでしょう。
基本的な性能は同じなので、デザインの好みや、ご自身の車に必要なソケットサイズを基準に選ぶことをおすすめします。
BALのトルクレンチNo.2066との関連性
BALの製品ラインナップを調べていると、「No.2066」という型番を目にすることがあります。
このNo.2066は、No.2060のような単体のトルクレンチ製品ではありません。
BAL No.2066は、「トルクレンチ用アダプターセット」という製品です。
これは、既にお持ちのスピナーハンドルやラチェットハンドルといった工具に取り付けることで、その工具をデジタルトルクレンチとして使用できるようにする変換アダプターです。

No.2060とNo.2066の根本的な違い
- No.2060:
トルクを測定し、設定値で締め付けるための単体の工具(トルクレンチ本体)。 - No.2066:
手持ちのハンドルをデジタルトルクレンチ化するための後付けのアダプター。
No.2066は、設定トルクに近づくと音と光で知らせてくれるデジタル式のため、No.2060のような機械式の「カチッ」という感触を逃す心配がありません。
しかし、アダプター自体に精度が依存するため、元となるハンドルの精度や状態にも影響を受けます。
もし、これから初めてトルクレンチを購入するのであれば、まずは単体で完結しているNo.2060を選ぶのが最も確実で分かりやすい選択です。

残念ながら、No.2066は製造終了していますので購入することはできません。
購入はフリマサイトなどで購入するとよいかもしれません。
bal トルクレンチNo.2060の購入前に知るべきこと
- BALのトルクレンチNo.2060の基本的な使い方
- BALのトルクレンチNo.2059とNo.2060の違いは?
- クロストルクレンチとは何ですか?違いを解説
- 大橋産業トルクレンチの校正は必要?
- まとめ:balのトルクレンチNo.2060は買いか
BALのトルクレンチNo.2060の基本的な使い方
BALトルクレンチNo.2060は、プレセット型と呼ばれるタイプで、初心者でも直感的に使えるように設計されています。
正しい手順で使うことで、その高い精度を最大限に活かすことができます。
以下のステップに沿って、安全に作業を行いましょう。
ステップ1:トルク値の確認
まず、作業対象となる車の取扱説明書を確認し、指定されたホイールナットの締め付けトルク値を確認します。
この数値は車種によって異なり、一般的に乗用車では100~120N・m(ニュートンメートル)の範囲に設定されています。
絶対に自己判断で数値を決めないでください。
ステップ2:ロックの解除とトルク設定
レンチ本体のグリップエンド(持ち手の端)にあるロックノブを緩めます。
ロックを解除したら、グリップを回転させてトルク値を設定します。
本体には主目盛と副目盛があり、この2つを組み合わせて数値を合わせます。
例えば、105N・mに設定する場合、まずグリップを回して主目盛の「98」の線が見える位置にグリップの「0」の線を合わせ、そこからさらに副目盛を「7」の位置まで回します。(98 + 7 = 105)
ステップ3:設定値のロック
目標のトルク値に設定したら、忘れずにグリップエンドのロックノブを締めて、設定値を固定します。
これを忘れると、作業中にグリップが回転してしまい、設定したトルク値がずれてしまうため、非常に危険です。
ステップ4:ナットの締め付け
まず、手や十字レンチで、ナットが軽く締まるまで仮締めします。
その後、トルクレンチを使って本締めを行います。
ナットを締め付けていくと、設定したトルク値に達した瞬間に、「カチッ」という軽いショックと音が発生します。
これが締め付け完了の合図です。
この合図があったら、それ以上は絶対に締め付けないでください。
使用後の注意点
作業が完了したら、必ずトルクレンチを保管する前に、設定トルクを測定範囲の最低値(この製品の場合は28N・m)に戻してください。
高いトルク値を設定したまま長期間放置すると、内部のスプリングに負荷がかかり続け、精度が狂う原因となります。
BALのトルクレンチNo.2059とNo.2060の違いは?
BALトルクレンチの「2060」と「2059」、どちらを選ぶべきか迷っていませんか?この二つのモデルの主な違いを分かりやすく解説します。
最大の違いは、付属するソケットの種類と対応トルク値にあります。
2060モデルは、19mmと21mmのソケットが付属し、28〜210N・mという幅広いトルクに対応しているのが特長です。一方、2059モデルは17mm、19mm、21mmの3種類のソケットが付属し、対応トルクは30〜180N・mとなっています。
その他、全長や重さ、エクステンションバーの有無に若干の違いはありますが、どちらも便利な専用ブローケース付きです。
どちらを選ぶか迷った際の判断材料として、具体的な違いを以下の表にまとめました。
項目 | BAL トルクレンチ No.2060 | BAL トルクレンチ No.2059 |
---|---|---|
トルク設定範囲 | 28~210N・m | 30~180N・m |
精度 | ±3% | ±3% |
付属ソケット | アルミホイール対応薄型 ディープソケット(19・21mm) | アルミホイール対応薄型 ディープソケット(17mm・19・21mm) |
エクステンションバー | 付属(125mm) | 付属(150mm) |
その他 | 設定値ロック機構付き | 設定値ロック機構付き |


クロストルクレンチとは何ですか?違いを解説
車のタイヤ交換について調べると、「トルクレンチ」と並んで「クロスレンチ」という工具の名前が出てきます。
この二つは名前が似ていますが、その目的と機能は全く異なります。
安全な作業のためにも、この違いを正確に理解しておくことが非常に重要です。
クロスレンチの役割
クロスレンチは、十字の形をしたレンチで、ナットを素早く回して締めたり緩めたりするための「早回し工具」です。
両手で持って回転させることができるため、スピーディーに作業を進めることができます。
しかし、クロスレンチはあくまで仮締めや、取り外しの際に使うもので、どれくらいの力(トルク)で締まっているかを測定する機能は一切ありません。
感覚で締め付けるため、締め付け不足や締め付け過ぎ(オーバートルク)の原因となります。

トルクレンチの役割
一方、トルクレンチは、「あらかじめ設定した規定のトルクでネジ(ナット)を締め付ける」ための専門の測定工具です。
主な役割は、最終的な本締めです。
クロスレンチなどで仮締めしたナットを、トルクレンチを使って正確な力で締め上げることで、安全性を確保します。
作業手順のまとめ
- 緩める:
クロスレンチやインパクトレンチでナットを緩める - 取り外し・取り付け:
クロスレンチで素早くナットを回す - 仮締め:
クロスレンチで軽く締まるまで締める - 本締め:
トルクレンチを使い、規定トルクで正確に締め付ける
このように、クロスレンチとトルクレンチは、それぞれ異なる工程で活躍する工具です。
安全なタイヤ交換のためには、両方の工具を適切に使い分けることが理想的と言えます。
大橋産業トルクレンチの校正は必要?
トルクレンチを長年使用していると、「精度が落ちていないか?」と不安になることがあります。
トルクレンチ内部のスプリングは、使用や経年変化によって少しずつ特性が変化するため、定期的な精度の確認、すなわち「校正」が必要となります。
では、DIYで使用する大橋産業のトルクレンチに、プロ用の工具と同じような厳密な校正が毎回必要かというと、一概にはそう言えません。
使用頻度によって大きく異なるためです。
校正を検討するタイミング
- プロとして毎日使用する場合:
1年に1回程度の定期的な校正が推奨されます。 - DIYで年数回使用する場合:
年に2回(夏タイヤと冬タイヤの交換時など)程度の使用であれば、5年~10年に一度、またはトルクレンチを地面に落下させるなどの強い衝撃を与えてしまった場合に校正を検討するのが現実的です。
大橋産業では、製品の修理や校正の相談を受け付けています。
精度が気になった場合は、一度公式サイトのお客様相談室に問い合わせてみるのが良いでしょう。
費用や期間などを確認した上で、校正を依頼するかどうかを判断できます。
校正よりも大切な日々の管理
DIYユーザーにとって、高額な費用をかけて頻繁に校正するよりも、日々の正しい保管方法を守ることの方が重要です。
前述の通り、使用後は必ずトルク設定を最低値に戻し、専用ケースに入れて保管することを徹底してください。
この一手間が、トルクレンチの精度を長期間維持する上で最も効果的です。
(参照:大橋産業株式会社 お客様相談室)
まとめ:balのトルクレンチNo.2060は買いか
- BALのトルクレンチNo.2060はコストパフォーマンスに優れた製品
- 第三者機関の検証で誤差0.6%という高い精度が証明されている
- メーカー公称の精度は±3%でDIY用途には十分な性能
- トルク設定範囲は28~210N・mで多くの国産乗用車に対応
- アルミホイールを傷つけにくい薄型ディープソケットが付属
- 付属ソケットのサイズは19mmと21mm
- 届きにくいナットに便利な125mmのエクステンションバーも同梱
- 本体と付属品を保護する専用のブローケースが付いている
- 全長が長くテコの原理で軽い力でも締め付けやすい
- ヘッドはラチェット式で連続作業が可能で効率的
- 設定トルクに達すると音と感触で知らせるプレセット型
- シグナル式の特性上オーバートルクには注意が必要
- 旧モデルのNo.2059より付属品が充実しているため推奨される
- 使用後はトルク設定を最低値に戻して保管することが重要
- DIY用途なら頻繁な校正より日々の正しい管理が精度維持の鍵