レクサスLS460のメンテナンスを自分で行う際、最初の関門となるのがジャッキアップではないでしょうか。
特にエアサス搭載車であるため、「ls460のジャッキアップモードやポイントはどこ?」「ls460後期のジャッキポイントは違うの?」といった疑問が尽きません。また、ls460のエアサスでのジャッキアップ手順や、LS460のHEIGHT HIGHの使い方が分からず、作業をためらっている方も多いはずです。
この記事では、万が一の際のls460エアサスのリセット方法から、気になるLS460のエアサスの寿命、さらにはレクサスLS460の0-100km/h加速やLS460は何キロ出る?といった性能に関する情報まで、幅広く解説します。
さらに、ls500のジャッキアップモードや、ls600hのジャッキアップポイント、特に注意が必要なls600hのエアサスでのジャッキアップ方法との違いにも触れながら、そもそもレクサスLSはトヨタでいうと何ですか?という基本的な疑問にもお答えし、レクサスLSのジャッキアップポイントに関するあなたの不安を解消します。
- LS460の正しいジャッキアップモード設定手順
- 車種・年式ごとのジャッキポイントの具体的な位置
- エアサスの寿命やメンテナンスに関する注意点
- LSシリーズ(LS500/LS600h)との作業方法の違い

ls460のジャッキアップモードとポイントの基本手順
- レクサスLSはトヨタでいうと何ですか?
- ls460エアサスのジャッキアップ手順
- LS460 HEIGHT HIGHの正しい使い方
- レクサスLSのジャッキアップポイントとは
- ls460後期ジャッキポイントの具体的な位置
- ls460エアサスのリセット方法も解説
レクサスLSはトヨタでいうと何ですか?
結論から言うと、レクサスLSは、かつて日本国内で販売されていた「トヨタ セルシオ」の実質的な後継モデルです。
もともと「レクサス」はトヨタが海外で展開する高級車ブランドであり、初代LSは日本では初代セルシオとしてデビューしました。その後、2005年に日本でもレクサスブランドが展開されることになり、3代目で歴史を終えたセルシオの後を継ぐ形で、2006年に登場したのが4代目にあたるレクサスLS460です。

そのため、LSはトヨタのラインナップにおけるセルシオが担っていた「最高級オーナーカー」というポジションを引き継いだモデルと言えます。ただし、インプットされた情報にもあるように、セルシオ時代と比較して一部の部品(ロアアームのブッシュなど)の構造が変更されており、単純に同じクルマというわけではありません。ブランドの思想や設計哲学の違いが、クルマの細部に現れている好例でしょう。
豆知識:トヨタのフラッグシップは?
厳密には、トヨタブランドのフラッグシップ(最上級車種)はショーファードリブン(運転手が運転する)の「センチュリー」です。一方で、レクサスLSはオーナー自らが運転することを楽しむ「オーナードリブン」の最高峰として位置づけられています。
ls460エアサスのジャッキアップ手順
LS460のジャッキアップで最も重要なのが、作業前に必ず「ジャッキアップモード」へ切り替えることです。これを怠ると、ジャッキアップ中に車高制御が作動し、車体が不安定になってジャッキが外れるなど、重大な事故につながる危険があります。
手順は以下の通りです。非常に簡単なので、必ず実施してください。

ジャッキアップモード設定手順
- 安全な場所に停車し、シフトレバーを「P」レンジに入れ、パーキングブレーキを確実にかけます。
- エンジンスイッチをONにします(エンジン始動は不要)。
- メーターパネル内にあるマルチインフォメーションディスプレイの操作スイッチで「車両設定」を選択します。
- 設定項目の中から「サスペンション」または「エアサスペンション」を探します。
- 「ジャッキアップモード」または「メンテナンスモード」を選択し、ディスプレイの指示に従い設定を完了させます。
- ディスプレイに「ジャッキアップモード設定完了」などのメッセージが表示されたことを確認します。
この操作により、エアサスペンションの作動が一時的に停止し、車高が固定されます。これで、安心してジャッキアップ作業を開始できます。
作業後の解除を忘れずに
タイヤ交換などの作業が完了したら、必ずジャッキアップモードを解除してください。解除方法は設定時と同様にディスプレイから操作するか、車種によってはエンジンを始動し一定速度(例:時速30km程度)で走行すると自動的に解除される場合があります。作業後はエアサスが正常に作動し、車高が元に戻ることを確認しましょう。
LS460 HEIGHT HIGHの正しい使い方
LS460には、車高を一時的に高くする「HEIGHT HIGH」という機能があります。これは、雪道や未舗装路、大きな段差を乗り越える際に、車体下部を擦らないようにするための機能です。

しかし、これはジャッキアップモードとは全く異なる機能なので、混同しないように注意が必要です。HEIGHT HIGHはあくまで車高を上げるだけで、車高を固定する機能ではありません。そのため、この状態でジャッキアップするのは非常に危険です。
「じゃあ、ジャッキアップの時には使えないの?」と思うかもしれませんが、一つ便利な使い方があります。車高を下げている場合など、フロアジャッキが車体の下に入りにくい時に、一度HEIGHT HIGHで車高を上げてからジャッキアップモードに設定すると、作業スペースを確保しやすくなりますよ。
手順としては、「HEIGHT HIGHで車高を上げる → エンジン停止 → ジャッキアップモード設定」という流れになります。あくまで補助的な使い方と覚えておきましょう。
レクサス LSのジャッキアップ ポイントとは
ジャッキアップポイントとは、車両のフレームやボディの中でも、ジャッキをかけても安全な強度を持つよう設計された特定の位置のことです。この指定されたポイント以外にジャッキをかけると、次のような深刻なトラブルを引き起こす可能性があります。
- フロアパネルの変形や凹み
- サイドステップ(サイドシル)の破損
- サスペンションアームなど足回り部品の損傷
- 最悪の場合、車両がジャッキから滑り落ちる事故

LSのような重量級の車両では、ジャッキアップポイントを守ることは特に重要です。通常、ジャッキアップポイントは車両の取扱説明書に図解入りで記載されています。ご自身で作業する際は、まず取扱説明書で正しい位置を確認するのが鉄則です。
取扱説明書が見当たらない場合
中古車で購入した場合など、取扱説明書が手元にないケースもあるでしょう。その場合は、レクサスディーラーに問い合わせるか、信頼できる整備工場の情報を参考にしてください。インターネット上の情報を鵜呑みにするのは危険が伴います。
ls460後期ジャッキポイントの具体的な位置
LS460のジャッキアップポイントは、前期・後期で基本的な位置に大きな違いはありません。しかし、作業前には必ず現車で確認することが重要です。

一般的なジャッキアップポイントは以下の通りです。
場所 | 具体的な位置 | 注意点 |
---|---|---|
フロント | フロントサスペンションメンバー (クロスメンバー)の 中央付近にある凹みや印 | 一部ユーザーからは「強度が不安」 との声も。 ジャッキアダプターを使い、 慎重に荷重をかけてください。 |
サイド | 左右のドア下、 サイドシルにある2箇所の切り欠き | 車両に搭載されている パンタグラフジャッキ用の ポイントです。 フロアジャッキを使う際は、 溝に合うアダプターの使用を推奨します。 |
リア | リアデファレンシャルケース (デフケース)の頑丈な部分 | デフのカバー部分など、 強度の弱い箇所にかけないよう 注意が必要です。 |
特にフロントのポイントについては、インプットした情報内の整備ブログでも「弱い。大丈夫なのか?」と懸念が示されていました。これは、車両重量に対してポイントが小さく見えるためだと思われます。フロアジャッキで上げる際は、ゴム製のアダプターを介してゆっくりと荷重をかけ、異音や変形がないか確認しながら作業を進めるのが安全です。
ls460エアサスのリセット方法も解説
通常、ジャッキアップモードは作業後に手動または自動で解除されますが、稀に「車高が元に戻らない」「警告灯が点灯したまま」といったトラブルが発生することがあります。
そのような場合に試せるリセット方法を解説します。

基本的なリセット手順
まずは基本的な操作で復旧を試みます。
- エンジンを一度停止し、再度始動する。
- マルチインフォメーションディスプレイで、ジャッキアップモードがOFFになっているか確認する。ONのままなら手動でOFFにする。
- 安全な場所でゆっくりと走行し、自動解除が機能するか試す。
強制的なリセット方法
上記で改善しない場合、ECU(コンピュータ)の一時的なエラーが考えられます。その際は、バッテリー端子を使ったリセットが有効な場合があります。
バッテリーリセットの注意点
この方法は自己責任で行ってください。ナビゲーションやパワーウィンドウ、シートメモリーなど、各種電子機器の設定が初期化される可能性があります。
- エンジンスイッチがOFFであることを確認します。
- ボンネットを開け、バッテリーのマイナス(ー)端子をレンチで緩めて外します。
- そのまま5分〜10分程度放置します。
- 外したマイナス端子を元通りにしっかりと接続します。
この作業により、車両のコンピュータが再起動し、エラーがリセットされることがあります。もし、これらの方法を試しても症状が改善しない場合は、エアサス本体やセンサー、コンプレッサーなどの物理的な故障の可能性が高いです。速やかにレクサスディーラーや専門の整備工場に点検を依頼してください。
ls460のジャッキアップモードとポイントの関連知識
- ls500のジャッキアップモードについて
- ls600hのジャッキアップポイントとモード
- ls600hのジャッキアップはエアサスに注意
- LS460のエアサスの寿命はどれくらい?
- LS460は何キロ出る?0-100km/h加速も
- 総括!ls460ジャッキアップモードとポイント
ls500のジャッキアップモードについて
現行モデルであるLS500も、もちろんエアサスペンションを搭載しているため、ジャッキアップ前にはモード設定が必須です。

基本的な考え方はLS460と同じですが、LS500は操作系が新しい世代のインターフェースになっています。マルチインフォメーションディスプレイのメニュー構造が異なり、多くの場合「車両カスタマイズ」といった項目内にサスペンション設定が含まれています。
LS460の経験があるからといって油断せず、必ずLS500の取扱説明書で「ジャッキアップ」や「メンテナンスモード」に関する項目を確認してから作業を行ってください。操作方法を誤ると、正しくモードが設定されない可能性があります。
ls600hのジャッキアップポイントとモード
LS460のハイブリッドモデルであるLS600hも、ジャッキアップモードの設定方法やジャッキアップポイントは基本的にLS460に準じます。プラットフォームを共有しているため、骨格の基本的な構造は同じです。

ジャッキアップモード:
LS460と同様に、マルチインフォメーションディスプレイから設定します。
ジャッキアップポイント:
サイドやリアはLS460と同じ位置ですが、フロントはハイブリッドシステムの部品があるため、アンダーカバーの形状が異なる場合があります。
カバーのサービスホールからジャッキをかけるか、一時的にカバーを外す必要があるかもしれません。
LS600hのようなハイブリッド車で特に注意したいのが、車体下部に張り巡らされたオレンジ色の高電圧ケーブルです。指定されたジャッキアップポイント以外にジャッキをかけたり、工具を当てたりするのは絶対に避けてください。感電や車両故障の原因となり、非常に危険です!
ls600hのジャッキアップはエアサスに注意
LS600hのジャッキアップで、モード設定以上に気を付けたいのが「車重」です。LS600hは、ハイブリッド用の大型バッテリーやモーターを搭載しているため、LS460よりも100kg以上重くなっています。
この重量増は、特にサスペンション周りの部品に大きな負担をかけます。インプットした情報内のブログ記事で紹介されていた「ロアアームブッシュの千切れ」は、まさにその一例です。

重量増がもたらす足回りへの影響
- ブッシュやアーム類への負荷が増大し、劣化が早まる傾向がある。
- 特にローダウンしている車両は、常にブッシュにねじれが生じ、寿命を著しく縮める可能性がある。
- ジャッキアップ・ダウン時の衝撃も、より大きな負荷として足回りにかかる。
LS600hのメンテナンスでは、ジャッキアップ作業の正確さはもちろんのこと、日頃から足回りの異音や走行安定性に注意を払い、定期的な点検を怠らないことが、LS460以上に重要になると言えるでしょう。
LS460のエアサスの寿命はどれくらい?
LS460の快適な乗り心地を支えるエアサスペンションですが、残念ながら永久に使える部品ではありません。一般的に、エアサスの寿命は10年または走行距離10万kmがひとつの目安とされています。
これは、エアスプリング(エアバッグ)がゴム製品であるため経年劣化が避けられないことや、車高を調整するコンプレッサーが消耗品であることが理由です。

エアサス劣化のサイン
- エンジン停止後、しばらくすると車高が下がっている(エア漏れ)
- 車高を上げるのに時間がかかる、または上がらない(コンプレッサーの劣化)
- 走行中に「プシュ、プシュ」という異音がする
- 乗り心地がフワフワしたり、逆にゴツゴツしたりする
- メーターにサスペンション関連の警告灯が点灯する
これらの症状が出始めたら、寿命が近いサインです。修理費用は非常に高額になるケースが多く、エアスプリング1本あたり10万円以上、コンプレッサーも交換となると数十万円の出費を覚悟する必要があります。中古でLS460の購入を検討している場合は、このエアサスの状態が非常に重要なチェックポイントになります。
LS460は何キロ出る?0-100km/h加速も
LS460は静粛性や快適性が注目されがちですが、実は優れた動力性能も兼ね備えています。搭載されている4.6L V8エンジン(1UR-FSE)は、当時のクラストップレベルのパワーを発揮しました。

項目 | スペック(参考値) |
---|---|
最高出力 | 385 PS |
最大トルク | 51.0 kgf・m |
0-100km/h加速 | 約5.7秒 |
最高速度 | 180km/h(国内仕様リミッター作動) |
0-100km/h加速が5秒台というのは、現代のスポーツセダンと比較しても遜色ない俊足です。高速道路での合流や追い越し加速では、大排気量NAエンジンならではの、どこまでもスムーズで力強い加速感を味わうことができます。
「LS460は何キロ出る?」という疑問に対しては、国内仕様では180km/hに制限されていますが、リミッターがなければ250km/h以上に達するポテンシャルを秘めています。まさに、余裕と風格を兼ね備えたフラッグシップセダンと言えるでしょう。
総括!ls460ジャッキアップモードとポイント
最後に、この記事で解説したLS460のジャッキアップに関する重要なポイントをまとめます。
- LS460はかつてのセルシオの後継モデル
- ジャッキアップ前は必ずジャッキアップモードに設定
- モード設定はマルチインフォメーションディスプレイで行う
- Pレンジとパーキングブレーキは必須操作
- HEIGHT HIGH機能とジャッキアップモードは別物
- ジャッキポイントは取扱説明書で確認が基本
- フロントポイントはクロスメンバー中央付近
- サイドポイントはサイドシルの切り欠き部分
- 作業後はモード解除と正常作動を確認する
- LS500やLS600hも同様にモード設定が必要
- LS600hは重量増による足回りへの負荷に注意
- エアサスの寿命は10年または10万kmが目安
- エアサス修理は高額になる可能性がある
- LS460は優れた動力性能も兼ね備えている
- 不明な点はディーラーや専門工場に相談する